介護支援専門員(ケアマネジャー)が作成するケアプラン(居宅サービス計画書)。利用者の自立支援・尊厳の保持を基本に、適切なサービスを組み合わせるための重要な書類です。この記事では第1表〜第7表の書き方・記入例を実務で使える形でわかりやすく解説します。
ケアプランとは?種類と法的根拠
ケアプランは介護保険法に基づき、要介護・要支援の認定を受けた利用者が介護サービスを受けるために必要な計画書です。
| 種類 | 対象 | 作成者 |
|---|---|---|
| 居宅サービス計画書(居宅ケアプラン) | 要介護1〜5で在宅サービスを利用する方 | 居宅介護支援事業所のケアマネジャー |
| 介護予防サービス計画書 | 要支援1・2の方 | 地域包括支援センターの担当職員 |
| 施設サービス計画書 | 特養・老健・療養型などの施設入所者 | 施設のケアマネジャー |
居宅サービス計画書 第1表の書き方
第1表は「居宅サービス計画書(1)」として、利用者の基本情報・生活全般の解決すべき課題・総合的な援助方針を記載します。
生活全般の解決すべき課題(ニーズ)の書き方
利用者の「してほしいこと」「困っていること」を本人の言葉に近い形で記載します。専門用語を避け、本人視点で書くことが重要です。
| NG例(専門用語) | 良い例(本人視点) |
|---|---|
| ADL低下により移動困難 | 「自分で歩いてトイレに行きたい」 |
| 認知機能低下による自立困難 | 「できるだけ自分のことは自分でしたい」 |
| 低栄養状態の改善が必要 | 「毎日おいしく食事がしたい」 |
総合的な援助方針の書き方
利用者・家族の意向、生活環境、身体状況を踏まえ、チーム全体で目指すケアの方向性を記載します。
【文例】「ご本人の「できる限り自宅で生活したい」というご意向を尊重し、訪問介護・デイサービスを組み合わせて在宅生活の継続を支援します。転倒リスクに注意しながら残存能力を活かしたリハビリを継続し、医療機関・家族と緊密に連携して安心・安全な生活環境を整えます。」
第2表(居宅サービス計画書2)の書き方
第2表は生活全般の解決すべき課題に対して、具体的な目標(長期・短期)と援助内容を記載します。ケアプランの中で最も重要な様式です。
| 項目 | 内容 | 期間の目安 |
|---|---|---|
| 長期目標 | 6ヶ月〜1年で達成を目指す目標 | 6ヶ月〜1年 |
| 短期目標 | 長期目標達成のための具体的ステップ | 3〜6ヶ月 |
| 援助内容 | 目標達成のためのサービス・頻度 | — |
【記入例】
ニーズ:「自分で歩いてトイレに行きたい」
長期目標:「転倒なく安全に歩行してトイレへ行くことができる」(6ヶ月)
短期目標:「手すりを使って廊下を歩けるようになる」(3ヶ月)
援助内容:デイサービスでリハビリ(週3回)・訪問介護での見守り(週5回)
第3表(週間サービス計画表)の書き方
第3表は1週間の生活リズムとサービス内容を時間割形式で記載します。起床・食事・入浴・就寝などの生活行為とサービスを組み合わせて記載し、「生活全体のイメージ」が伝わるよう書きます。
ケアプラン作成のよくある疑問Q&A
Q:ケアプランは誰が作成しますか?
A:居宅介護支援事業所のケアマネジャーが作成します。利用者・家族が自分で作成する「セルフケアプラン」も認められています。
Q:ケアプランは無料で作ってもらえますか?
A:はい。居宅介護支援(ケアマネジャーによるプラン作成)は介護保険から全額給付されるため、利用者の自己負担はありません。
Q:ケアプランはどのくらいの頻度で見直しますか?
A:少なくとも1ヶ月に1回のモニタリングが必要です。状態変化や要介護度の変更時には随時見直します。
Q:利用者が気に入らないサービスを外せますか?
A:はい。ケアプランは利用者本人の意向が最優先です。不要なサービスの削除・変更はいつでも相談できます。
ケアプラン様式テンプレート(無料ダウンロード)
第1表〜第7表の書式テンプレートをWord形式で無料配布しています。
まとめ
ケアプランは利用者の「その人らしい生活」を実現するための設計図です。本人の言葉を活かしたニーズの表現・具体的な目標・週間スケジュールの見える化を意識して作成することで、チーム全体のケアが一方向に向かいます。テンプレートをご活用いただき、質の高いケアプラン作成にお役立てください。



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