個別機能訓練計画書は、通所介護(デイサービス)や特別養護老人ホームなどで、機能訓練を実施する際に必要な書類です。「書き方がわからない」「記入例が欲しい」という現場の声にお応えして、無料テンプレートとともに解説します。
個別機能訓練計画書とは?作成が必要な理由
個別機能訓練計画書は、介護保険の加算(個別機能訓練加算Ⅰ・Ⅱ)を取得するために必須の書類です。利用者一人ひとりの身体状況・生活目標・訓練内容を記録し、3ヶ月ごとに見直しを行います。
個別機能訓練加算の種類(2024年版)
| 加算の種類 | 単位数 | 主な要件 |
|---|---|---|
| 個別機能訓練加算Ⅰイ | 56単位/日 | 専従の機能訓練指導員配置(サービス提供時間中) |
| 個別機能訓練加算Ⅰロ | 85単位/日 | 機能訓練指導員を複数配置 |
| 個別機能訓練加算Ⅱ | 20単位/月 | LIFE(科学的介護情報システム)へのデータ提出 |
個別機能訓練計画書の書き方|記入例つき
①基本情報の記載
利用者名・生年月日・要介護度・計画作成日・計画作成者(機能訓練指導員の氏名・資格)を記入します。
②生活全般の解決すべき課題(ニーズ)
利用者・家族の意向を踏まえた生活上の目標を記載します。
【記入例】
「自宅のトイレへの移動を自力で行い、家族に迷惑をかけずに生活したい」
「近所のスーパーまで歩いて買い物に行けるようになりたい」
③長期目標・短期目標の設定
長期目標(6ヶ月)と短期目標(3ヶ月)を具体的・測定可能な形で記載します。
【記入例】
長期目標(6ヶ月):「見守りのもと屋外を200m以上歩行できる」
短期目標(3ヶ月):「施設内の廊下を介助なく往復50m歩行できる」
④機能訓練の内容・頻度・時間
訓練内容を具体的に記載します。「歩行練習」ではなく「平行棒内歩行訓練 10m×3セット」のように具体的に書くことがポイントです。
| 訓練内容 | 頻度 | 時間 | 担当者 |
|---|---|---|---|
| 下肢筋力強化(椅子からの立ち上がり) | 週3回 | 15分 | 機能訓練指導員 |
| 歩行練習(平行棒・歩行器) | 週3回 | 20分 | 機能訓練指導員 |
| バランス訓練 | 週2回 | 10分 | 機能訓練指導員 |
⑤利用者・家族への説明と同意
計画書の内容を利用者・家族に説明し、同意を得た上でサインをもらいます。この手続きが加算取得の要件となっています。
よくある記載ミスと注意点
- ❌ 目標が抽象的(「歩けるようになる」→ ✅ 「屋外を100m歩行できる」)
- ❌ 訓練頻度・時間の記載漏れ
- ❌ 3ヶ月ごとの見直し・再作成を忘れる
- ❌ 利用者・家族への説明・同意の記録がない
- ❌ 機能訓練指導員の資格名の記載漏れ
LIFEへのデータ提出(個別機能訓練加算Ⅱ)
2021年度の介護報酬改定から、個別機能訓練加算Ⅱを取得するためにはLIFE(科学的介護情報システム)へのデータ提出が必須となりました。提出するデータは以下の通りです。
- ADL(日常生活動作)の状況
- 機能訓練の目標・内容
- 訓練の実施状況
まとめ
個別機能訓練計画書は、加算取得の要件であるとともに、利用者の機能回復・維持に向けた大切な記録です。目標を具体的に設定し、定期的な見直しを行うことで、より効果的な機能訓練が実現します。
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