看護小規模多機能型居宅介護(看多機)は、医療ニーズが高い高齢者の在宅生活を支える複合型サービスです。訪問介護・訪問看護・通所(デイ)・泊まり(ショートステイ)を一つの事業所が一体的に提供することが特徴です。本記事で仕組みと活用方法を解説します。
看多機の4つのサービス
| サービス | 内容 | 回数・量 |
|---|---|---|
| 通い(通所) | 日中に事業所に通ってサービスを受ける | 週制限なし(柔軟に設定) |
| 訪問(訪問介護) | ヘルパーが自宅を訪問 | 週制限なし |
| 訪問看護 | 看護師・准看護師が自宅を訪問 | 医療的ケア・状態観察 |
| 泊まり(短期滞在) | 事業所に宿泊 | 月制限なし(柔軟に設定) |
通常の訪問介護・訪問看護・デイサービスを別々の事業所で利用する場合は、それぞれに担当者がいて引き継ぎが必要ですが、看多機では同じスタッフが「通い・訪問・泊まり」すべてを担当するため、顔なじみのスタッフによる一貫したケアが受けられます。
看多機が適している利用者
- 点滴・在宅酸素・インスリン注射など医療的ケアが必要な方
- 状態変化が激しく、柔軟な対応が必要な方(末期がん・難病等)
- 家族の介護負担が大きく、泊まりを臨機応変に使いたい方
- 認知症が進んでいて、なじみの顔に支えられたい方
- 在宅での看取りを希望している方
料金の仕組み
看多機は「月額定額制」が特徴です。どれだけ「通い・訪問・泊まり」を利用しても基本サービスは一定の月額料金(介護保険適用)で利用できます。要介護度によって料金が異なり、要介護5で月額約25,000〜30,000円程度(1割負担の場合)が目安です。
ただし宿泊の際の食費・居住費は別途実費負担となります。また同一月に他の訪問介護・訪問看護・通所サービスを「他の事業所」で利用することは、基本的にできません(同一事業所のみ)。
2026年の看多機の動向
看多機は在宅医療・介護連携の観点から政策的に重視されており、2026年改定でも「医療連携体制加算」が拡充されました。また特に「看取り対応の強化」「認知症対応の充実」に向けた加算が新設され、医療ニーズの高い利用者を積極的に受け入れる事業所の評価が高まっています。
一方で事業所数は全国で約1,300か所(2026年現在)にとどまり、まだ少ない状況です。特に地方では看多機が「空白地帯」になっているエリアも多く、整備促進が課題となっています。
通常の小多機との違い
「小規模多機能型居宅介護(小多機)」は看護師を置かなくてよいため訪問看護サービスは提供できませんが、看多機は看護師を常勤配置することで訪問看護も一体的に提供できます。医療的ケアが不要な方には小多機で十分な場合があります。担当ケアマネと相談して最適なサービスを選びましょう。



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