ケアプラン(居宅サービス計画書)の作成は、ケアマネジャーが最も多くの時間を費やす業務の一つです。「目標の書き方がわからない」「利用者の意向をどう目標に落とし込むか」という悩みは、経験年数を問わず聞かれます。このページでは、第1表・第2表・第3表の書き方と、すぐ使える目標例文集を解説します。
第1表「生活全般の解決すべき課題( ⬇ ケアプラン 第1表・第2表・第3表テンプレート(Word)をダウンロード 無料・会員登録不要・A4印刷OK / 2026年版 ニーズ)」の書き方
第1表の「ニーズ」欄は、利用者の「したいこと・なりたい状態」を主語にして書くことが基本です。「〇〇の支援が必要」という施設側の視点ではなく、「〇〇ができるようになりたい・〇〇を続けたい」という本人視点で書くことが求められます。
| 状態 | NG表現(施設視点) | 正しい書き方(本人視点) |
|---|---|---|
| 歩行困難で外出が難しい | 歩行訓練と外出支援が必要 | 近所のスーパーへ自分で買い物に行きたい |
| 認知症・一人でのADLに不安 | 認知症による生活上の支援が必要 | 自宅での生活を安全に続けたい |
| 一人暮らし・服薬管理が難しい | 服薬管理の支援が必要 | 毎日薬を飲み忘れずに健康を保ちたい |
第2表 長期目標・短期目標の書き方と例文集
長期目標(おおむね1年)は「その人が目指す生活の姿」、短期目標(おおむね3〜6ヶ月)は「長期目標に向けた段階的なステップ」です。いずれも達成度が評価できる具体的な表現が必要です。
| ニーズ | 長期目標の例文(1年) | 短期目標の例文(3〜6ヶ月) |
|---|---|---|
| 自宅での生活継続 | 住み慣れた自宅で安心して生活を続けられる | ヘルパー支援を受けながら、週5日の食事・入浴・排泄を安全に行える |
| 転倒予防・歩行改善 | 転倒することなく、自宅内を安全に移動できる | 手すりを使いながら、トイレ・寝室間の移動が自力でできる |
| 外出・社会参加 | 月に2回以上、外出する機会を持てる | デイサービスへ週2回参加し、他者との交流を楽しめる |
| 認知症の進行抑制 | 認知機能を維持しながら、自分らしい生活を続けられる | 見当識・日常会話を日々の活動の中で維持できる |
| 家族の介護負担軽減 | 家族が安心して仕事と介護を両立できる体制を整える | 週3回のデイサービス利用で、家族の日中介護時間を確保する |
第2表 サービス内容の書き方のコツ
サービス内容欄に「訪問介護」「デイサービス」と種別だけ書くのは不十分です。「どんな支援を・どの頻度で・誰が提供するか」が明記されている必要があります。例:「×訪問介護(週3回)」→「○訪問介護 週3回(月水金)・身体介護(入浴介助・更衣介助)各1時間」。サービス内容は担当者会議で決定した内容と一致している必要があり、議事録との整合性も実地指導で確認されます。
実地指導でケアプランが「不合格」になる典型パターン
ケアプランが実地指導で指摘される典型的なパターンは3つあります。①アセスメント日→担当者会議→計画書交付の日付順序が逆になっている(書類の後付けと判断される)、②利用者・家族への説明・同意の記録がない(同意書の署名がない・日付が空欄)、③目標の達成評価が行われていない(6ヶ月経過しても「継続中」のまま更新されていない)——の3点です。特に①は「実態より書類を先に作る」という習慣が続いている事業所で頻発します。作成手順の明文化とチェックリストの整備が予防策として有効です。
第3表「週間サービス計画表」の記入ポイント
第3表は週単位のスケジュール表です。記入のポイントは①保険サービスと保険外サービス・インフォーマルサポートを分けて記載すること、②「主な日常生活上の活動」欄に利用者の本来の生活リズムを反映させること(起床時間・食事・就寝等)、③サービス提供時間に重複がないか確認すること——の3点です。第3表は担当者会議で提示する際に視覚的に分かりやすく、家族への説明にも活用できます。


