厚生労働省は2025年12月、社会保障審議会の介護保険部会において、介護保険サービス利用時の2割負担対象者を最大35万人拡大する見直し案を提示しました。本記事では4つの引下げ案と利用者・家族への影響、配慮措置をまとめます。
現行制度のおさらい
- 65歳以上の介護保険利用者は原則1割負担
- 一定以上の所得者は2割または3割負担
- 現行の2割負担対象:単身世帯で年金収入+その他合計所得 約280万円以上
- 3割負担対象:同 約340万円以上
2026年度に検討中の見直し
4つの引下げ案
| 案 | 所得基準 | 新規対象者数 |
|---|---|---|
| 案1 | 260万円 | 限定的 |
| 案2 | 250万円 | 中規模 |
| 案3 | 240万円 | 大幅拡大 |
| 案4 | 230万円 | 最大規模(約35万人) |
※具体的な対象者数は所得分布で変動。最終決定は2026年度内の予定。
急激な負担増への配慮措置
- 預貯金に応じた1割負担への戻し:所得基準を超えても預貯金が一定額以下なら利用者の申請により1割負担へ
- 段階的な施行スケジュール
- 低所得者への減免制度の維持
利用者・家族への影響
1. 月額自己負担の変化
1割→2割になると単純計算で自己負担が2倍になります。在宅介護費用・施設利用料が大きく増える可能性。
2. サービス選択の影響
自己負担増を理由にサービス利用を控える「サービス利用控え」のリスクが指摘されています。必要なケアを受けられず状態悪化につながる懸念も。
3. 高額介護サービス費の活用
月額自己負担には上限(高額介護サービス費)が設定されています。2割負担になっても、所得段階に応じた上限を超えた分は申請により還付されます。
事業所への影響
- 負担増による利用控え・サービス縮小の可能性
- 説明・相談業務の増加(負担割合の根拠説明等)
- 本人・家族の不安への寄り添い(生活相談員・ケアマネの役割)
- 負担割合証の確認・更新業務の徹底
今後のスケジュール
- 2026年度内に最終案を決定
- 第10期介護保険事業計画(令和9〜11年度)に反映
- 施行時期は社会保障審議会の議論で確定
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介護保険の自己負担割合、負担割合証の判定基準、介護保険自己負担 詳細解説もご参照ください。
出典
- 社会保障審議会・介護保険部会 2025年12月資料
- 厚生労働省「介護保険制度見直し」関連告知
- 日本経済新聞「介護2割負担対象、最大35万人拡大」
※検討中の案であり、最終決定・施行時期は厚労省公式情報でご確認ください。


