特別養護老人ホーム・特定施設入居者生活介護で算定する看取り介護加算は、終末期ケアの質を担保する重要な加算です。本記事では加算ⅠⅡⅢの算定要件をチェックリスト形式で整理し、実務手順を解説します。
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看取り介護加算の概要
| 区分 | 主な要件 |
|---|---|
| 看取り介護加算Ⅰ | 基本的な看取りの体制 |
| 看取り介護加算Ⅱ | 夜間体制の充実・配置医師との連携 |
| 看取り介護加算Ⅲ | 常勤医師・24時間看護師配置 |
※具体的な単位数・要件の詳細は厚労省告示・通知でご確認ください。
算定要件 4区分のチェックリスト
1. 施設整備
- □ 看取りに関する指針の策定
- □ 個室または静養できる環境の確保
- □ 家族の付き添い体制(宿泊可能な環境)
- □ 嘱託医・協力医療機関との連携体制
- □ 24時間連絡体制
2. 職員研修
- □ 看取り介護に関する全職員研修(年1回以上)
- □ 緩和ケアの基礎研修
- □ グリーフケアの研修
- □ エンゼルケアの手順研修
- □ 終末期ケア専門士等の有資格者配置(推奨)
3. 本人・家族同意
- □ 終末期と判断された時点での説明
- □ 看取り介護の方針説明(医師同席)
- □ 本人意向の確認・記録(ACP・人生会議)
- □ 家族同意書の取得
- □ 状態変化時の方針確認(DNAR・延命治療等)
4. 実施記録
- □ 看取り介護計画書の作成
- □ 多職種カンファレンス記録(医師・看護師・介護・栄養・MSW)
- □ 日々の状態記録(バイタル・苦痛症状・本人言動)
- □ 家族との関わり記録
- □ 緩和ケアの実施記録(疼痛・呼吸困難等)
- □ 死亡前後の対応記録
- □ エンゼルケア実施記録
看取り介護の実務フロー
STEP 1:終末期判断
- 主治医による終末期診断
- 多職種カンファレンスで方針共有
- 家族への説明と同意
- 本人意向の確認(可能な範囲で)
STEP 2:看取り介護計画書作成
- 本人の状態と予測される経過
- 苦痛緩和の方針
- 家族支援の方針
- 緊急時の対応方針
- 本人・家族同意の記録
STEP 3:日々のケア
- 体位変換・口腔ケア・清潔保持
- 苦痛症状の観察と緩和
- 家族との時間の確保
- 本人意向に沿った個別対応
STEP 4:看取り時
- 家族への連絡(変化のサイン)
- 静かな環境の確保
- 家族の心情への配慮
- 医師への連絡・死亡確認
STEP 5:死亡後
- エンゼルケア
- 家族への配慮(最後の時間)
- 葬儀・引き渡しまでの対応
- 職員のグリーフケア
多死社会対応の専門資格
- 終末期ケア専門士:一般社団法人日本終末期ケア協会が開催している 終末期ケア専門士 試験対策WEB講習会で学べる
- 認定介護福祉士:看取りケアを含む幅広い専門性
- 緩和ケア認定看護師:医療面のスペシャリスト
- 認知症ケア専門士:認知症の方の看取り
運営指導での頻出指摘
- 看取りに関する指針が古い・未更新
- 職員研修記録の不備
- 本人・家族同意の文書化不十分
- 多職種カンファレンス記録なし
- 看取り介護計画書未作成
- 苦痛緩和の評価記録不十分
関連テンプレート
看取りケア計画書テンプレート、看取り家族説明同意書、終末期ケア専門士試験対策もご参照ください。
まとめ
看取り介護加算は「指針・体制・研修・同意・記録」の5本柱が要件です。チェックリストで整備状況を確認し、終末期ケア専門士等の有資格者配置で質を高めましょう。


