認知症の物盗られ妄想への対応|否定せず落ち着いてもらう関わり方

介護技術・ケア方法

「財布を盗られた」「お金がなくなった」——認知症の方が身近な家族や介護者を疑う「物盗られ妄想」。事実でないだけに、言われた側は深く傷つきます。理由を知り、否定せず対応する関わり方を整理します。

物盗られ妄想はなぜ起こるか

記憶障害で「しまった場所を忘れる」ことに、「大切な物がなくなった」という不安が結びつき、「誰かが盗った」という解釈になります。いちばん身近で世話をしている人ほど疑われやすいのが特徴で、これは介護者のせいではありません。

してはいけない対応

  • 「盗ってない」と強く否定・言い争う
  • 「そんなはずない」と説き伏せる
  • 叱る・ばかにする

否定されると本人の不安が増し、かえって妄想が強まります。

落ち着いてもらう関わり方

  • まず不安な気持ちを受け止める(「なくなって困りましたね」)
  • 責められても反論せず、「一緒に探しましょう」と寄り添う
  • 本人が見つけられるようさりげなく誘導する
  • よくしまう場所を把握しておく・予備を用意する

介護者が抱え込まないために

疑われるのはつらいことですが、病気の症状であり人格否定ではありません。一人で受け止めず、家族で交代する・ケアマネや医師に相談することが大切です。対応に困るときはかかりつけ医に相談しましょう。

まとめ

認知症の物盗られ妄想は、記憶障害と不安から起こり、身近な人ほど疑われます。否定や言い争いは逆効果。まず気持ちを受け止め、一緒に探す姿勢で寄り添いましょう。病気の症状と理解し、介護者は一人で抱えず専門職に相談を。

探す場面で使える声かけ

「大切な財布が見つからなくて心配ですね。一緒にいつもの場所を見てみましょう」と気持ちを受け止め、本人と同じ目線で探します。見つかったら誰の責任かを追及せず、安心できる置き場所を一緒に決めます。疑いの訴えが急に始まったり、発熱・睡眠不足・薬の変更が重なったりした場合は、体調の変化も含めて医療者に伝えてください。

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参考資料


この記事は「ふくしの素材館(kaigo-sozai.com)」が、介護に関わる方の役に立つ情報を整理してお届けしています。症状の原因や対応は人により異なります。気になる症状は自己判断せず、医師・看護師など専門職にご相談ください。

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